自動車保険(1)
【Q】新しく自動車を購入しましたが、万が一、こちらの不注意で交通事故を起こした場合、賠償問題が発生してくると思います。 また、相手方の不注意で自分が被害者となる場合もあると思います。自動車の運転には、いろいろなリスクが生じると思いますので、どんな保険に入っておくべきなのか、いざという時に弁護士費用を賄ってくれる保険は無いのか等、自動車保険のアドバイスをお願いします。
【A】自動車保険には、自動車損害賠償保障法に基づき加入が義務づけられている自賠責保険と、自賠責保険ではカバーされない危険を補償する任意保険があります。
対人事故に対しては、まず自賠責保険から保険金が支払われますが、支払い限度額がありますから、実際には必ず任意保険にも入る必要があります。
任意保険には、(1)対人賠償責任保険、(2)対物賠償責任保険、(3)自損事故保険、(4)無保険車傷害保険、(5)搭乗者傷害保険、(6)車両保険の6種類があります。これらの保険を組み合わせて各保険会社が様々な名称の自動車保険を販売しているわけです。
任意保険に加入する場合、保険料の比較だけではなく、どのような場合に保険が適用されるのかをよく調べて加入することが大切です。そして、実際に事故を起こしてしまったときのことを考えれば、多少保険料は高くても様々なアドバイスを得られ、示談も代行してもらえる保険に入っておくことをお勧めします。
また最近では、自分が被害者になったが相手方と主張が別れ、弁護士に依頼して交渉をしたり訴訟をせざるを得ない場合の弁護士費用を支払ってもらえる弁護士費用特約というものがあります。
さらに、最近では自転車による事故が頻発し、多額の賠償金負担が生じる場合も少なくありませんが、この場合の損害賠償債務を担保してくれる自動車保険の特約や、自動車保険以外の個人賠償責任保険なども、保険料がごくわずかですから入っておく必要があるといえます。
最近ではリスクを細分化し保険料に格差を設け、保険料の安さを売りにした、インターネットなどで簡単に申し込める任意保険が出回っていますが、保険料の少しの違いで、特約がつかないなど、保険の内容は異なってきます。
いざ事故が起こったときに、賠償や交渉で大変な負担を負わないためにも、任意保険の内容について、詳しく確認しておくべきです